結婚は必ずしも、人生に必要ない。自分が充実しているとき、結婚はむしろ邪魔なだけ。人生でやりたいこともない何も考えていない人たちだけが、暇つぶしに結婚生活を送っているだけ。ちゃんと働いて、一人で生活もして自立しているのに、何も言われたくない。
これは、私の30代前半の思考回路でした。
この思考回路が婚活を出遅らせました。晩婚になるのも頷けます。だいぶこじらせてますよね。
先述したブログ→私が結婚相手に夫を選んだ理由https://tatsuno-oshigoto.com/why-i-chose-my-husband-as-my-marriage-partner/にもあるように、30歳の時点で付き合っていた人と別れた後、しばらく自分の人生を楽しむ方向にシフトした私は、結婚している友人たちを「やりたいことがないんだ」という風にとらえていました。
仕事も30代になるとだいぶ慣れ、人間関係も落ち着いていて、休日は全部自分の趣味に時間とお金をつぎ込んでいたので、それはそれは自由でした。
ただその自由も30代後半になって、うまくいってた仕事や人間関係がうまくいかなくなると、途端に一人で生きることがとても大変に感じられました。今度は、自由だと思っていた時間を一人でいられないような感覚に襲われました。
そんなタイミングで、父親が短期入院したり、母親が老いてきたなぁとふと感じたり、友達が続々と結婚出産報告をしてきたりと、孤独感が半端じゃなくなってきて、こんな状態が続くかと思うとぞっとして、そんなとき、「私には人生を共に生きてくれる家族が必要だ」と思ったのです。
これは、魂の叫びでした。まぎれもない、自分の心の真実でした。
そこからは、婚活を積極的に行い、最終的にはご縁があって今の旦那と出会い現在に至ります。
結婚は人生に必要ないと考える方たちも今の世の中たくさんいらっしゃると思います。全然いいと思います。そういう方たちは、きちんと自立されていて、孤独を感じる暇もなくアクティブに動いてらっしゃるし、充実していてメンタルも強いんだと思います。
でも、私みたいに蓋を開けてみたら弱メンタルだったという人は、人生のパートナー(というよりは「自分の最強の味方」)という人をぜひ見つけてほしいと思います。なぜならば、見方がいるといないのでは、100倍生きやすさが違うから。
また、結婚して子育て中心になってくると、確かに独身の時にふんだんに使っていた自分の時間というものが無くなります。フルタイムで仕事をしていると、一日10分も自分の時間が取れないことはざらです。やりたいことがある場合は睡眠時間を削るよりほかはありません。
じゃあ、独身に戻ってまた自由に気ままに暮らしたいかと言われると…それは「いいえ」です。
仕事が終わってそのあとはバタバタと自宅に帰ってすぐに夕ご飯の支度にとりかかって、途中一回旦那に文句言って、ごはん食べて、途中一回子供叱って、お風呂入って子供を寝かしつけて…って毎日苦行のルーティーンのようにも思えるのですが、その一つ一つが、家族がいれば温かくて、楽しくて、気分転換にもなって、仕事であった嫌なことも少しは緩和されるというか、このプライベートがあるからこそ、また明日も頑張れる。家族の時間にはそういう癒しの効果が存在していると思うのです。
料理していても子供がまとわりついて大変だったり、夜も「ママじゃないと嫌だ~」と泣きわめかれたり、旦那ともちょっとしてことで口論になって腹を立てたり、保育園の行事の連絡や子供のワクチン管理をしなきゃだったり、いつも家族の誰かしら体調が悪かったり、思うようにいかないことばかりだけれども、これが全部なかったら…と考えると、一言しか思いつきません。
「味気のない人生」
仕事から帰ってきて、仕事でのことを思い出しちょっと嫌な気持ちになりながら料理をしていると
「ママー、ただいまー!!!」と走りながら登場する我が子。旦那も、「ただいまー、イヤー疲れた」と笑顔で登場。
みんな揃って食べる夕ご飯。
夕ご飯後にテレビを見ながら笑うひと時。
3人で川の字になって眠る夜。
3人でスーパーにだけお出かけする休日。
独身の時と今と生活しているサイクルというのはほぼ同じなんだけど、独身の自由な時間と今のバタついた生活どっちを選ぶかといわれれば、私はやはり今の生活を選びたいと思います。
結婚しなかったらわからなかったこの気持ち。子供を産まなかったら気づかなかったこの気持ち。
結婚はコスパが悪いという現代社会で、若い世代になぜ結婚するのかと問われたら、
「独身時代の自由な時間を生きてきた私は、結婚して不自由にこそなったけど、それ以上の幸せをもらった」と伝えたいです。